UVレジンの塗装を考える【メタリック塗装編】
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硬化後のUVレジンの塗装について。今回は、メタリック塗装編です。
個人的に、UVレジンの着色は、硬化前の液状時に、塗料を混ぜる方法を多用しています。この方法だと、塗料の乾燥時間もかかりませんので…。
しかしながら、この方法が使えないケースも当然あります。たとえば、シルバーやゴールドといったメタリック塗装です。
硬化前のレジン液に、メタリック塗料を混ぜても、硬化後は微妙な発色になることが多いですし、メタリック塗料を入れ過ぎると、硬化不良の原因にもなります。
そうなると、UVレジンの硬化後に色を塗るという方法になるのですが…、今回は、UVレジンのメタリック塗装の解説を…。
まず、UVレジン液を使って、パーツを作りましょう。クリスマス用に作ったプレートがあるので、今回は、そのシリコーン型を使用。
↓ちなみに、この検証で使ったUVレジン液は、ユザワヤ製のUVレジン液です。
現在は、パッケージが変更になっています。(ひょっとすると、中身の成分も変わっている可能性がありますけど…。)
» UVレジン液の成分と、反りや変形について | ミニものblog
シルバー塗装に挑戦です。スプレー塗装で、アサヒペンの『メッキ調スプレー(シルバー)』を使用してみます。
塗装しました。メッキとまではいきませんが、なかなか良い発色です。
中央を、綿棒でこすってみると…。
↑驚くことに、塗装がはげてしまいます。この事実から、以下のことが推測されるでしょうか…。
・硬化後、塗装に向かないUVレジンがある…!?
UVレジン液の成分は、製造会社によって異なるので、硬化後の性質もまた、多種多様なのでしょう。メーカーによって、硬化後に、塗装しやすいレジンと、塗装しにくいレジンがあるのかもしれません。
・UVレジンは弾力があるので、塗装しにくいのかも…
ハードタイプと言っても、薄く硬化させると、よくわかるのですが、UVレジンは弾力があります。これが塗装しにくい理由として挙げられるでしょうか。
ソフトタイプ、グミータイプなら、なおさら難しいかも…。伸縮性のある塗料でないと、塗膜が保てない可能性は、否定できません。
・UVレジンとメタリック塗装は相性が悪い!?
個人的な感覚なんですが、そもそもUVレジンと、メタリック塗装の相性が悪いような…。筆塗りも経験があるのですが、特にメタリック塗料は、定着が悪い気がしています。
さて、ここでメタリック塗装を諦めるわけにはいきません。
メタリック塗装は、上からクリアーなどでコーティングすると、発色が悪くなるのが難点ですから、下地処理をした上で、塗装したいと思います。
まずは、サーフェイサーを用意。
タミヤの『ファインサーフェイサー』です。白いサーフェイサー、いわゆる『白サフ』と呼ばれるタイプを使いました。
白サフを吹いて…。
乾燥後、その上から更に『メッキ調スプレー』を塗って、乾燥させました。
これを綿棒でこすると…。
サーフェイサーなしの場合よりは、塗膜が強くなっています。しかしながら、綿棒を見ると、色が落ちていることがわかりますね。
次は、プライマーを使ってみます。下地処理の切り札、染めQテクノロジィの『ミッチャクロンマルチ』です。
プライマーを吹いて…。
乾燥後、その上から更に『メッキ調スプレー』を塗って、乾燥させました。
これを綿棒でこすると…。
サーフェイサーよりも、強力に密着していますね。しかしながら、綿棒を見ると、色が落ちていることがわかります。
うーん、なかなか難しい…。
ここで、『メッキ調スプレー』を諦めて、染めQテクノロジィの『染めQ(ギンギラ銀)』を使用します。
こういった難塗装の素材の場合、今までの経験則から言えば、『染めQ』の塗装スプレーが最強ですから…。
ちょっと、塗装が難しいスプレーではありますが、とりあえず塗装してみました。
乾燥後、これを綿棒でこすると…。
なんと、綿棒は真っ白。少しくらい落ちるかと思っていたのですが、『染めQ』の定着力は、やはり凄いですね…。
色としては、メッキ調スプレーの方が好みですが、人や物が触れる可能性のある場合ですと、『染めQ』を使った方が、トラブルを避けれそうな気がします。
【追記】 GSIクレオスのMr.メタルカラー『ブラス』を塗ってみました。
やはり、これも塗料の定着が弱いです。メタリック系塗料の宿命でしょうかね…。