ミニもの(旧)

1/12や1/6スケールのミニチュアを製作しています

ミニチュアの作り方一覧はこちら → ミニチュアの作り方

UVレジン液での注型も視野に!型取り用の透明シリコーンを比較


スポンサーリンク

UVレジン液での注型も視野に!型取り用の透明シリコーンを比較

今回は、型取り用の透明シリコーン・半透明シリコーンの話を…。

先日、型取り用半透明シリコーン『RTV-2 MSR3400』を買ったという記事をブログに書きました。

» 型取り用半透明シリコーン『RTV-2 MSR3400』 | ミニものblog

今まで使用していたのは、以下のボークス造形村の透明シリコンです。

UVレジン液での注型も視野に!型取り用の透明シリコーンを比較

この透明シリコーンは、長年使っていて、その品質に全く不満はありませんが、年々、価格が高騰しているのがネックでした。

そこで、ボークス製よりも、キロ単価で1000円以上も安い、造形ラボ製の『RTV-2 MSR3400』を試しに買ってみたので、その比較を…。

UVレジン液での注型も視野に!型取り用の透明シリコーンを比較

上記の画像上にあるシリコーン型が、ボークスの『透明シリコン』。画像下の2つのシリコーン型が、造形ラボの『RTV-2 MSR3400』で型取りしたシリコーン型です。

肉眼で見ると、ボークスの『透明シリコン』は、もっと透明に、造形ラボ製の『RTV-2 MSR3400』は、もっと半透明に映ります。

シリコーン硬度は、感覚的には、ほぼ同等です。(『RTV-2 MSR3400』が、やや硬め?)

気になるUVレジン液での注型ですが、半透明シリコーンの『RTV-2 MSR3400』でも、問題なく硬化できました。

この辺りは、シリコーン型の形状や厚みにも左右されるかもしれません。そして、UVレジン液の硬化に関しては、むしろ半透明シリコーンである『RTV-2 MSR3400』の方が、きれいに硬化する傾向が、個人的に読み取れました。

これは、シリコーン硬度の違いなのか、シリコーン特性の違いかは、まだ判別できませんけど…。(ボークスの『透明シリコン』は、縮合型シリコーン。造形ラボの『RTV-2 MSR3400』は、付加型シリコーン。)

半透明シリコーンの『RTV-2 MSR3400』の利点は、以下に。

・透明系の型取り用シリコーンとしては安価 ・硬化後は半透明でUVレジン液も注型可能 ・食品の型取りも可能な無毒シリコーン(安全性が高い) ・耐熱性に優れる(220℃12時間耐用可。) ・硬化時間が短い(約6~8時間(25℃)) ・気泡抜けが良い

硬化時間が短いのは大きな利点でしょうか。ボークスの『透明シリコン』は、硬化時間が約24時間(23℃)と長いので、約6~8時間(25℃)という短時間で硬化する『RTV-2 MSR3400』は、それだけでも導入する価値があります。

上記の比較写真は、どちらも簡易脱法してあるのですが、2液混合時の粘性の差により、『RTV-2 MSR3400』の方が、はるかに気泡抜けが良いですね。(ボークス製よりも、サラサラとした粘度。)

ちなみに、気泡抜きのやり方は、下記をご参考まで。

» 「真空保存庫」で型取り用透明シリコンの簡易真空脱泡に挑戦

ただし、『RTV-2 MSR3400』のデメリットとしては…。

・計量が難しい ・入手性が悪い

ボークス製は、長年使っているだけに、計量の難しさは感じません。主剤に対し、硬化剤は、重量比で1/10なので、主剤が5グラムならば、硬化剤は、0.5グラム必要です。硬化剤は、水のような粘度なので、スポイトで少しずつ垂らしていけば、計量ミスが起こりにくいですから。

『RTV-2 MSR3400』は、A剤・B剤ともに同量を混合するのですが、A剤は、水飴に近い粘度で、B剤は、片栗粉でとろみをつけた餡のような粘度なので、個人的に計量が難しく感じます。(慣れれば、解消されるかもしれませんが…。)

また、入手性も、ボークス製の『透明シリコン』よりも劣るかもしれません。実店舗も含めると、ボークスのほうが、販売経路が多いでしょう。

造形ラボは、ネットショップの本店、楽天Yahoo!ショッピングAmazonと、ネット通販が主で、何より数量が少ないのか、すぐに売り切れてしまいますね。

たとえば、来週が、楽天のセールなので、そのときに買おうと思っていても、型取り用シリコーンは、入荷日の午前中に売り切れてしまうことも珍しくありませんから、見つけたときに買うのが買い時かもしれません。

価格や品質などを総合的に考えると、『RTV-2 MSR3400』は、とても秀逸なシリコーンだと思います。(ボークスの『透明シリコン』は、透明度が高いので、型取り用だけでなく、ミニチュアの透明表現の素材としても魅力的ですけどね。)

↑こちらが、半透明シリコーン『RTV-2 MSR3400』。

【追記】

今回紹介した半透明シリコーン『RTV-2 MSR3400』は、ずっと売り切れ状態のようで、同等のグレードでは、下記の製品がメインになっているようです。

今使っているシリコーンの在庫がなくなったら、こちらのシリコーンを買いたいと思います。