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3Dプリンタ(積層型)の仕組み


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最近、よく3Dプリンターの質問を受けます。あまり3Dプリンタの仕組みというか、原理の説明で、わかりやすいモノが少ないので(専門用語が多い)、ミニもの流で解説を…。

まずは、実際に、3D(立体)の物を作りましょう。簡単な立体物として、ミニチュアの額縁・フレームを作ってみたいと思います。

使う材料は、とってもシンプル。ダイソーで買った黒い画用紙を使います。下準備として、カッターで画用紙を以下のようにカット。

3Dプリンタ(積層型)の仕組み

では、「なんちゃって3Dプリンター」を開始しましょう。まずは、カットした画用紙のパーツを1枚置きます。

3Dプリンタ(積層型)の仕組み

次に、その同じ形のパーツを、何枚か重ねましょう。

3Dプリンタ(積層型)の仕組み

↑少し厚みが出てきましたね。

さて、次に、枠のパーツを置きます。

3Dプリンタ(積層型)の仕組み

さらに、そのパーツを重ねていくと、ミニチュアの額縁・フレームの完成です!

3Dプリンタ(積層型)の仕組み

↑立体の額縁ミニチュア(※ただし、紙製!)。

これが、積層型と呼ばれる3Dプリンターの仕組みです。積み木みたいな感じですかね。とても、ざっくりとした解説ですが…。

この解説では、原料に紙を使いましたが、現状で、家庭向けに市販されている3Dプリンターの多くは、原料にプラスチック(樹脂)を使います。

3Dプリンターは、インクの代わりに、熱で溶かしたプラスチックを積み上げて、立体物を作るんです。

さて、解説で使った、ミニチュアの額縁ですが、側面を見てみましょう。

3Dプリンタ(積層型)の仕組み

↓わかりやすく、画像を加工してみました。

3Dプリンタ(積層型)の仕組み

側面が、ガタガタになっている状態が、わかるかと思います。これが積層型の課題と言いましょうか、欠点なんです。(特に、ミニチュア製作なんかだと、この辺は、場合によっては、致命的な弱点になるかもしれません。)

この例で使った画用紙は、普通紙よりも厚みがあるので、結構、このガタガタ具合が目立ちます。もっと薄い紙を使うと、もう少し粗さが取れて、キレイにできなくもないんですが、時間や労力がかかるでしょう。

3Dプリンターのカタログなどを見ると、「積層ピッチ」という項目があります。ピッチを意訳すると「間隔」というような意味合いです。(← いくつか辞書を引きましたが「間隔」という訳はなかったので、あくまでも意訳ということで、細かいツッコミはご遠慮下さい…。

一般的に、この「積層ピッチ」の数値が小さいほど、作ることのできる作品の精度が上がります。

例えば、0.5mmの紙を重ねて作るモノよりも、0.1mmの紙を重ねて作るモノの方が、細かい造形ができますね。(その分、時間はかかりますが…。)

安い3Dプリンターだと、この「積層ピッチ」の数値が大きいので、先程の例のように、表面のガタガタさが目立ちますし、細かい造形は期待できません。

できあがる作品のキレイさは、積層ピッチだけで決まるわけではありませんが、重要な要素の1つなので、3Dプリンターを購入される際は、気をつけておくべきポイントだと思います。(できれば、購入前に、出力できるサンプルを、肉眼で確認できると良いんですけどね。)

現状だと、以下の記事で紹介したプリンターなんかは、市販の積層型の中でも、高品位なプリンターだと感じましたけど…。

» 3Dプリンタを見てきました | ミニものblog

以上、世界一(?)ざっくりとした3Dプリンターの解説でした!